混迷の時代に叩きつける知的でエモーショナルな最高傑作!Manic Street Preachersが15作目で魅せるギター・ロックの真髄『Critical Thinking』

デビューから30年以上のキャリアを誇るウェールズの至宝、Manic Street Preachers。彼らが通算15作目のスタジオアルバムとしてドロップしたのが『Critical Thinking』だ。

今日の一枚
Manic Street Preachers / Critical Thinking

前作『The Ultra Vivid Lament』のエレガントなピアノ・ポップ路線も素晴らしかったけれど、今作で彼らが引き戻したのは、僕らが大好きな「あの熱量」だ。鋭利なギターカッティング、強靭なビート、そしてどこまでも冷徹で知的なメッセージ。これらが最高のメロディに乗って一気に押し寄せてくる。30年経っても全く牙を抜かれていないどころか、今の混沌とした世界に対して、これほどストレートなギター・ロックで回答を用意してくれたことに、まずはやばいくらい感動してしまう。

アルバムの核心にあるのは、タイトル通り「批判的思考」だ。作詞を手がけるNicky Wireは、ネットのノイズや自己中心的な分断が加速する現代社会を、鋭い皮肉と自己省察を交えて切り裂いていく。だけどサウンド自体は不思議なくらい開かれていて、シンガロングを誘う強烈なフックに満ちあふれている。この「ヘヴィな思想と、極上にキャッチーなアンセム・ロックの衝突」こそがマニックスの真骨頂。James Dean Bradfieldのボーカルは今なお衰えを知らず、胸を締め付けるようなエモーショナルな高音を響かせており、聴いているだけで自然と拳が上がってしまう。

現場感という意味でも、今作の楽曲群はすでにライブのフロアで凄まじい爆発力を発揮している。先行シングルとして公開された曲をはじめ、イントロのベースラインやスタジアム仕様のギターリフが鳴り響いた瞬間に、オールドファンから若いリスナーまでが一体となって熱狂する光景が目に浮かぶはずだ。かつての『Everything Must Go』時代の華やかさと、『Generation Terrorists』のパンキッシュな初期衝動が、大人の説得力をまとって奇跡的に同居している。今の時代だからこそ、この爆音をフェスやライブハウスの現場で体感して、全身でシンガロングしたくなる完璧な仕上がりだと思う。

収録曲
1 Critical Thinking
2 Decline & Fall
3 Brushstrokes of Reunion
4 Hiding in Plain Sight
5 People Ruin Paintings
6 Dear Stephen
7 Being Baptised
8 My Brave Friend
9 Out of Time Revival
10 Deleted Scenes
11 Late Day Peaks
12 Onemanmilitia

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