マンチェスターの夜の匂いをそのままパッケージしたような注目の新鋭、Nightbus。大学時代に出会ったOlive ReesとJake Cottierを中心に結成され、数々のシングルでUKインディファンの話題をさらってきた彼らが満を持してドロップしたデビューフルアルバム『Passenger』が、やばいくらいに研ぎ澄まされている。
サウンドの核にあるのは、ひんやりとしたポストパンクの硬質なグルーヴと、ミニマルで叙情的なシンセポップの融合。80年代のニュー・ウェイヴやダークウェイヴを通過したベースラインの上に、Oliveの気だるくも切実なボーカルが重なり、都市生活の孤独や焦燥感をリアルに浮かび上がらせる。バンド名通り「深夜バスの窓から流れる街並みを眺めている感覚」を完璧に音像化していると思う。
このアルバムの凄みは、単なるベッドルーム・ミュージックに閉じず、フロアやフェスの薄暗いステージでこそ真価を発揮するダイナミズムを宿している点だ。削ぎ落とされたビートが徐々に熱を帯びていく展開は、UKクラブカルチャーとポストパンクが交差するマンチェスターの血脈をしっかり受け継いでいる。

今日の一枚
Nightbus / Passenger
収録曲
1.Somewhere, Nowhere
2.Angles Mortz
3.False Prophet
4.Fluoride Stare
5.The Void
6.Ascension
7.Just a Kid
8.Host
9.Landslide
10.Renaissance
11.7am
12.Blue in Grey
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