2023年のデビュー作『Dead Meat』が世界中のインディー・ファンや批評家から大絶賛され、一躍ポスト・パンク/ジャングル・ポップ・シーンの最前線へと躍り出たロンドンの4人組、The Tubs。彼らがさらなる進化を遂げて2025年にドロップした待望のセカンド・アルバムが、この『Cotton Crown』なんだよね。
最初に断言しちゃうけど、このアルバムは前作の勢いをそのままに、ソングライティングの質を何倍にも深めた、とんでもない大傑作だと思う。フロントマンのOwen Williamsが「収録曲のほとんどは、精神的な崩壊(ブレイクダウン)のただ中で書かれた」と語っているように、プライベートでの長年の関係の終わりや、OCD(強迫症)との闘い、さらには家族の悲劇といったパーソナルな苦悩がアルバムの底底に流れているんだ。アルバムのジャケットに、Owenの亡き母親(ミュージシャンのCharlotte Greig)が、墓地で赤ん坊の彼に授乳している1992年の写真が使われていることからも、本作がいかに彼のルーツや喪失感と深く結びついているかが分かるよね。
サウンド面で言うと、彼らの武器である「これでもか!」というくらい美しくきらめく12弦ギターのジャングル・ポップ・サウンドは健在、というかさらに研ぎ澄まされている。フォーク・ロックの伝統的な哀愁と、ポスト・パンクの焦燥感が完璧なバランスでブレンドされていて、聴いているだけで胸が締め付けられるような、でも同時に最高に心地よいドライブ感が駆け抜けていくんだ。
何より彼らの本領が発揮されるのは、その現場の空気感、ライブでの爆発力。フランクで親しみやすいメロディなのに、歌詞では自虐や生々しい痛みが歌われていて、フロアの観客はみんなでその切なさを共有しながら、狂ったようにステップを踏んで大合唱する。イギリスや北米でのツアーでも、新曲たちがフロアを完全にロックするキラーチューンとして機能しているのは、彼らの放つパンク精神と、どこか皮肉でユーモラスな“インディー・ロックの魔法”が今もド直球で生きている証拠だよね。

収録曲
- The Thing Is
- Freak Mode
- Illusion
- Narcissist
- Chain Reaction
- Embarassing
- One More Day
- Fair Enough
- Strange
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