米ニューヨーク・ロングアイランド出身のBrianとMichaelによるD’Addario兄弟、The Lemon Twigs。10代の頃から圧倒的なマルチ演奏力とソングライティングで世界を震撼させてきた彼らが、2ndアルバムのミュージカル仕立てな大作志向を経て放った3rdアルバムが本作『Songs For The General Public』だ。
タイトルの「大衆のための歌」という皮肉とロマンが同居した言葉通り、小難しい理屈を全部脱ぎ捨てて、純度100%のキャッチーなロックンロールを鳴らしにきた傑作だと思う。70年代グラムロックの過剰な演劇性、Big StarやThe Raspberries直系の甘酸っぱいパワーポップのフック、そしてMeat Loafばりにドラマチックなボーカルワークが雪崩のように押し寄せてくる。テープ録音にこだわった生々しいアナログサウンドの鳴りも、ヴィンテージマニアの心を鷲掴みにするポイントだ。
ライブフロアで鳴らされた瞬間、ド派手なキックとリフに合わせてオーディエンスが一斉に飛び跳ね、サビで大合唱が起きる光景がありありと浮かぶ。懐古主義に逃げ込むのではなく、自分たちの狂気的なポップ愛だけで現代のロックシーンをひっくり返してみせたような、痛快無比なエネルギーに満ちあふれている。

今日の一枚
The Lemon Twigs / Songs For The General Public
収録曲
1 Hell On Wheels
2 Live In Favor Of Tomorrow
3 No One Holds You(Closer Than The One You Haven’t Met)
4 Fight
5 Somebody Loving You
6 Moon
7 The One
8 Only A Fool
9 Hog
10 Why Do Lovers Choose Each Other
11 Leather Together
12 Ashamed
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